深川黄表紙掛取り帖


山本一力講談社文庫。
時代小説かと思いきや上質なミステリィである、これは。
推理小説好きは是非とも読んでみてほしい。勿論、江戸好きな方にはすっとはいっていけるだろう。
金に絡んだ江戸の厄介事を若い男女四人が知恵で解決していく。
この4人の中でも、定斎売り(暑気あたりなど夏の病気にきくという定斎薬を売り歩いた行商人)の蔵秀と絵師の雅乃がなかなかくっつきそうでくっつかないので、頁はどんどん進んでいく。
短編集になっているが、第一話は仕入れすぎた大豆をどうにかしてほしいと豆腐屋が蔵秀らを頼ってきたお話。商売関係の人は、ここだけでも面白いと思う。
彼ら4人は、生活の知恵、生きていくうえでの知恵、度胸そういったもの、生活力があるのがいい。

今日、アマゾンに掲載してる本がほしいと学生さんがご来店。こういうこともあるんだなあ。必死で探しました(笑)できれば前日くらいにお電話頂けると、ありがたいです。
授業で使うらしく、その本を書かれたのが授業をする先生だそうです。おおお、いいぞ、いいぞ。「憲法の急所」もありますので、法学部の皆様、宜しく。
ご来店頂ければ、アマゾンの商品は送料がいらない分、安くなるので、お買い得です。

高見順の詩画集が思いのほか、良かった。気に入った詩って、ちょっとノートなんかに書き写したくなるんだよな。
26,27日が夕方頃で早仕舞いの予定です。