第70回ゲーテ篇

3回連続、外国人選手の登場である。本日の主役はゲーテ
1749年ドイツ、フランクフルトで生まれる。母方の祖父はフランクフルトの市長。というわけで今回は裕福な家の詩人である。
裕福ということはそう、英才教育が待っているのである。3才で私立の幼稚園へ。7才で家庭教師。だが家庭教師多すぎでしょ。語学にカリグラフィにダンスなどなどって・・・
そのかいもあってか、ゲーテ君、やはりというか当然というか語学や文学的才能は10才で既に驚異的だったとか。
16才で詩や戯曲の試作を次々に書く。こんなに文学の才能あるのに法律を学ぶためにライプツィヒ大学へ入学。ゲーテは政治家を最初から目指していたのだろうか。
今回の年譜には不思議な★のマークが随所に。なんじゃらほいとみてみたら、女性が登場するたびについている。そう、ゲーテがつばをつけた女性が出てくる度に★なのだよ。余りに多すぎて、作成者ぴっぽさんも主要な女性だけに絞ったのに、嫌気がさしたのか、★マークをつけるべきとこに●がついていたりするのは全て、恋多きゲーテ君のせいなのである。
そんなゲーテだがやりたいことはちゃんとやってるのである。
21才で劇「ファウスト」の執筆にとりかかる。22才であの「野ばら」や「五月のうた」が出来上がり、25才で「若きヴェルテルの悩み」を完成させている。
ゲーテ26才の時、アメリカ独立戦争始まる。27才政治生活に入る。
順調に人生を歩んでいたゲーテ37才の時、プッツン切れる(笑)
政治への献身も行き詰まり、シュタイン夫人との稀有の愛情も堪えがたくなり、誰にも告げずにイタリアへ旅立ち、色々な芸術家と交流。自然研究に情熱を燃やす。
詩人であり、政治家であり、更には自然科学の研究までするってどんだけマルチやねん!
こんなスーパーウルトラ人間のゲーテ君はしかも長生きされていたので、まぁ、年譜もたっぷり2ページぎっしりなのだ。
そんなゲーテが10才下のシラーと45才の時に出会い、これが18世紀ドイツ古典主義の隆盛へとつながっていく。。ドイツ古典主義のツートップが出会ってしまったということである。
そんなウルトラマルチのゲーテだが、ひとついちゃもんをつけたい組織がある。52才の時、彼が作った社交組織「愛の集い」である。この名前どうにかならへんのか(笑)恋多きゲーテらしいっちゃらしいけど。
56才の時、シラーが逝去し悲嘆にくれる。可哀想やなと思ったのもつかの間、57才でクリスティアーネと正式に結婚式を挙げる。
だのになのにこの人は滞在先の夫人に恋したりするパワフルで厄介な詩人である。72才のとこを読むと更に目がてんである。17才のウルリーケを知り、心ひかれるって・・・ま、好きになるのは自由っす、自由!
晩年は「ファウスト」の完成に全力を傾けたゲーテ

さあてゲーテの格言にいきますよ。ポエカフェだけど、今回は格言の大バーゲンセール開催中なのだ。
テキストの中で一番気に入ったのがこれ。プライベートは突っ込みどころ満載のゲーテだが、これはずどんと胸に突き刺さった。

感覚は欺かない。 判断が欺くのだ。 
以下、6位まで
2位 君の胸から出たものでなければ、人の胸を胸にひきつけることは決してできない。

3位 生活はすべて次の二つから成立っている
したいけれどできない。できるけれど、したくない。
思わず座布団2枚!と叫びたくなるね。
4位 人はみな わかることだけ聞いてる
5位 理解していないものは所有してると言えない。
6位 経験したことは理解したと思いこんでる人がたくさんいる

ゲーテの格言をみんなが朗読していて思ったのが、同じことを言葉をかえて言ってるよねという点で、数人からも指摘があった。
4位の格言、人はみな自分のみたいものしかみない。それと同じような意味だろうか。6位なんてまさに自分のことか??とどきっとした。