ポエカフェ中野重治篇

中野区江古田のちめんかのやで行われたポエトリーカフェ.昨夜は中野重治.
福井県の生まれで兄一人,妹三人の五人兄弟.重治はおばあちゃんっ子だった.祖母の昔話をよく聴いていたという.いいねぇ,こういうの.
斉藤茂吉を愛読し,短歌を精力的に書く.
次に室生犀星を師事と仰ぐ.詩だけでなく,短歌,小説も書く重治はまさに文筆家.
抒情詩をよく読んでいた重治が22歳になるとマルクス主義を学び始める.そして共産党に入る.プロレタリア一色なのかと思えば,彼の詩はそうでもない. 実に抒情的だ.何回も警察に捕まりながらも自分に正直であろうとした重治.彼が転向してから詩を書かなくなったのは何故だろう. 彼の詩も小説ももっと読みたくなった夜だった.彼の詩を一人一人,朗読し,感想を言いあう.一人が白といえば,黒の意見も出てくる.面白い討論会をやってるようだった.こんな 楽しい討論会は初めてだ.中野重治をもっと知りたくなった