間違いの喜劇

明日も夕方までの営業予定です、すみません。
文京区本郷6−20−5の求道会館にて27日まで行われている「間違いの喜劇」見てきた。翻訳は松岡和子、演出は西沢栄治。JAM SESSION主催。
シェイクスピアの原作を読んでなくても大丈夫。70分、飽きさせることはない舞台。
ただ、笑えるかというと、役者の力不足は否めない。下手なギャグがあるわけではないが、声に出して笑うほどでもないので、そちらは期待しないほうがいい。
それを除けば、言うことなしの舞台だ。観客の間をさえも走り回る役者たち。そう、観客席をも舞台にとりこんでしまっているのだ。
しょっぱな、いきなり後ろからぼろをまとったイジーオンの登場で幕を開ける。(といっても幕のカーテンなどもない)このイジーオンが一番声量があり、舞台栄えする役者だ。
次に声がでかいのが演出もやっているソライナス公爵の西沢栄治。この二人の存在感がひときわ、目立った。
全部で登場人物は15人。セットは実にシンプルな求道会館の中のみを使い、派手な照明もなし、キャストの衣装が少し、頑張ったくらいだろうか。小道具も首飾りやトランクケース、剣ぐらいかな。実に安上がりな、そして裏を返せば、もろに演技の力が試される舞台だ。
タイトルの間違いというのが、双子、しかも二組の双子に関わってくるから、一筋縄ではいかない。劇中、そっくりなペアが二組、出てくるのだ。うりふたつの主人とこれまたそっくりものの召使。話がややこしくならないわけがない(笑) 
首飾りを渡したと金細工師が主人Aに言う。だが、Aはしらんという。主人Bに渡しているのだが、勿論、細工師は主人が二人いるなんて思いも寄らない。こんな感じの間違いがいくつも次から次へとおきていく。
真実はいつ明かされるのか、そして最初に登場し、保釈金がなければ死刑だと宣告されていたイジーオンはどうなるのか。
結末は会場でご覧あれ。
これ、昼間みるのと夜に見るのとでは印象が違うかもしれないなあ。
もう一度、見たいと思わせるいい舞台だった。舞台に求道会館を選んだセンスといい、JAM SESSIONは今後も注目していきたいな。こんな面白い舞台をやってくれるのだ。次からは欠かさず、見てみたい。ただ、会場は席が少ないせいか、一般客が少なかったような印象だ。
もっと宣伝したほうがいいぞ!
これ、妻のエイドリアーナが意外とキーポイントのような気がするなあ。この妻ががらりと演技を変えるとちょっと面白い気がするんだけどな。