古書モール入れ替えしてます

古書モール5階で棚をお借りしています。「戦国覇王」のシリーズ、文工舎のカープ本、
上林暁の小説、「茶道具入門」などなど。
今日の1曲
http://www.youtube.com/watch?v=VqRlFy2PhFE&feature=related「蜘蛛男」春陽堂江戸川乱歩文庫
途中まで完全に騙されていました。なぬっ!こいつかぁ!というこの爽快な騙され感があると、それだけでミステリィ小説は成功といえる。
この小説の醍醐味はまさにそこにある。誰が正義で誰が悪なのか。
明智が出てくるまで、私は完璧にとある男を信じていて、おいおい、ほんとですかと空を仰いだ。
冒頭からして、ぐいぐいと読ませる。まずへんてこな美術商が出てくる。三行広告で女事務員を募集するのだが、来る女の子を片っ端から、会っては「いましがた、決まったばかりなんですよ」と断っていく。不夜城ますく堂の10倍は怪しい(笑)
で、読み進むと最後の女の子の時にだけ、断らずに仕事の話をして、採用となる。
この美術商、今度はセールスマンを募集する。この文面がますく堂の棚の100倍は怪しい(もうええ)
口弁、手腕、学力を要せず、正直で穏和なる独身青年がほしいというのだ。
この文面の裏にはどんな意図があるのか。もう気になって頁がどんどん進んでいくのだ。