のぼうの城


映画館でみてきた。原作は和田竜。まだ読んではないが史実に基づいて書かれたものらしい。
この映画、水攻めのシーンゆえ、劇場公開がのびたといういわくつきの映画である。
そう、去年の3月は大変だった。
でくのぼうの意味をこめて「のぼうさま」と領民から言われている成田長親(野村萬斎)が忍城の城主。
百姓といつも田んぼで踊っているのぼう。普段はぼーっとしているがいざ窮地に追い込まれると秘めた力をだす不思議なのぼうさまであった。
忍城を攻めるのが石田三成。彼の水攻めで勝敗はついたかに思えたが・・・
この映画、戦国の世の城攻めという緊迫したシーンが争点なのにどこかのんびりとした雰囲気が垣間見えた。のぼうが敵陣近くまで舟で行って、踊りだすシーンなどがいい例だ。敵兵の心までもがっちり掴んで、一緒に躍らせるのぼう。
のぼうの不思議な魅力に領民たちは引き込まれていたのだろう。
脇役では榮倉奈々も良かった。
鈴木保奈美はちょっとしか出てないのに貫禄あったなあ。
良かったシーンは水攻めで百姓たちが城に逃げてきたのだが、本丸へ逃げろといわれても動かない。のぼうは百姓たちの足が泥まみれになっていることに気付き、自分も泥まみれになって、百姓たちを本丸へ避難させるというとこが好きだ。