土俵際の新刊本

今日はありがたいことに買取があった。年末に向けて本を処分したい方、お待ちしております。年が明けてからでもOKです。

新刊はある一定の時期がたつともう新刊台から容赦なく下げられる。余程売れてる本は別だけど、毎日200点もの新刊が出るのだ。
だが、どこの書店にもきちんと200点全部入るかというとそんな恐ろしい事態はまずない。だが、その半分でも毎日、入れ替えだけで大変なのだ。
ひどい話、今日、新刊台にあった本が明日にはもう、棚に1冊きり、差しで陳列されたり、下手をすれば、陽の目をみることなく返品されることもある。その店の置きたい本じゃなかったりすれば、それはそうなってしまうよなあ。ただでさえ、置くスペースがないんだもの。
本はどこで買ってもいいんだけど、うまいこと流通してほしいなと思う。山積みの店があるから、出版社も重版を決めにくい。ほしいという店がある一方で、あそこには大量にあるんだよと分かってて、重版なんて確かに出来ない。その本を欲している人がどこにいくのか。絵本がほしい人がビジネス書専門の本屋には行かないだろう。
売る側はお客さんのほしい本を置いているかと聞かれれば、私はまだまだの10乗くらいであり、もっともっと考えなければならない。
後からどんだけ返品がくるのか。それが一番怖いからだ。重版決まってから、大量に返品くることほど嫌なことはない。
例えば50冊注文してた店が、しばらくして45冊返品してきたとする。
じゃ、10冊でいいじゃないかと思ってしまう。これはちょっと極端な例かもしれないが、委託返品できるということはこういう事態も想定しとかねばいけない。これが買い切りだったら、もっと真剣に考えるよね、部数をどうするか。
同じチェーン店でもある店は配本が1でもう片方は50とか。それが競争社会なんだからといえばそうかもしれないが。腐るほど余ってる店があるかと思えば、ここで買いたいんだというお客さんがいるのに、商品が入らないとか。そのへんの隙間をついたのがアマゾンを代表とするネット販売だ。急ぎでほしい本が近くの本屋にない。それならネットでちゃちゃっと頼むぜと思うのも最もである。
自分の好きな本屋が潰れるのは嫌だから、好きな本屋で新刊は買うというありがたいお客さんはいる。確かに存在しているのだ。うちで買ってあげたいけど、地元の本屋がつぶれたら困るからと申し訳なさそうに言う優しいお客さんもいる。いいな、その本屋。こんなに愛されてるよと
言ってあげたい。