あなたへ

作者 森沢明夫、幻冬舎文庫。何気なく読んでみたら良くて、しかも山頭火の句がてんこ盛りなんで付箋をビシバシ貼っちゃいました。
妻が病で53歳の生涯を閉じた。ここから始まる物語。夫の倉島英二は妻の遺言通り、妻の故郷の海へ散骨しに行く。富山から長崎へキャンピングカーでドライブだ。
この倉島が旅行中に色んな人と出会っていくのだが、その脇役の人たちのやるせない人生が上手く絡んできて、更に惹きつけられていく。
話が横道にそれつつ、最後にはちゃんと繋がっていく。
亡くなった妻の座右の銘がいいよ。
人生に賞味期限なし
他人と過去は変えられないけれど、自分と未来は変えられる
この奥さんがほんとええ人やねん。寡黙な英二には「沈黙は金なり」って褒めるし、人のいいとこを見つけるのが上手いし、褒め上手だ。

先程、Tweetをよくリツイートして下さっているキンモクセイ文庫さんが御来店。上京のついでにお越し頂き、ありがとうございました。