モダン古書案内


これは改訂版で中央公論新社から刊行。
本は薄いのだが、中身は充実している。お世話になりっぱなしの音羽館の広瀬さんも書かれているとは・・・もうそれだけでも私は持っておかねばいけない本だ。
他にも私が知らないだけで業界ではとっくにすごい人ばかり書いているが、知名度だけでなく、内容が面白い。足立守正氏は保育社のカラーブックスについて語る。そう、あの文庫サイズのずらりと並んでいると、ちょっと手に取らずにはいられないあのシリーズ。鉄道オタクじゃないけど、表紙がいいと欲しくなるあの摩訶不思議な力がこのちっちゃい文庫には備わっている。
吉村氏は万博ガイドについて。あぁ、この万博行きたかったなあと改めて思ってしまうようなガイドを紹介。まず固定概念を破壊すべしとばかりに集められた岡本太郎横尾忠則といったクリエーターたち。あぁ、せめてガイド本で気分だけでも味わおうではないかっ!さらに吉村氏は創造欲をかきたてる図案集も他の頁でとりあげている。
本といえばコーヒーという方は是非ともP24の田中慶一氏のところを読まねばいかんでしょう。コーヒー本、どうせならいいものを集めたくなる。さらに困るのがこういう記事を読むと美味しいコーヒーを誰かいれてくれんかなと(笑)
この本、古書案内とある。古書なんだが、ふるびていない。新刊をただ紹介するそのへんの本とはわけが違うのだ。テーマごとのくくりも面白いし、おおお、こんな本があったのかと・・また欲しい本が増えていくと、絶望を含めた喜びが湧き上がってくるのだ。あぁ、本ってほんと、奥が深すぎるわ。
きりがないから面白い。

今月は30日のみお休みです。