「寺山修二青春書簡」


恩師・中野トクへの75通。版元は二玄社。昭和28年から昭和38年まで、あしかけ10年もの恩師と手紙のやりとりをしていたというのはいいねぇ。
寺山修二の直筆の文章がそのまま掲載されていて、それだけだと読みづらいから、ちゃんと隣のページにもう一度書いてあるのが親切だ。
寺山は中野の教え子ではなく、同じ中学の広瀬がこの二人を引き合わせたのだ。14歳でこれだけの手紙の書ける子はいないと寺山の才能を見抜いていた中野。
手紙のやりとりをする相手がいるというのがいいなあ。メールやらツイッターやらどんどん便利にはなってきているけれど、そういう相手がいるってことのほうが大切な気がするのだ。