今年1冊目の読書は「檀」(沢木耕太郎、新潮文庫)

訂正。ブのセールは5日まででした。最終日に行くと、また追加でいいものがあるやも。今日は古書モールの入れ替えして、新年早々、マイナスの結果にがっくりきながら、(釜ヶ崎語彙集や古ツア本を万引きした人、どうかこっそりでいいから返してほしい)気分を変えて西荻へ。地下鉄だと面倒なんだよな。御茶ノ水まで歩けばよかったのだけど、そんな気分にもなれず、九段下で乗り換えて東西線で中野へ。そこからまた乗り換えて西荻へ。
にわとり文庫へ行く前に空腹に耐えられず、腹ごなしとばかりに西友の中のとんかつ屋さんで4個入りのカツむすび(ゲンを担いだわけではない)を買ってばくり。そしてにわとりさんへ突撃するともう、古本修羅が青のビニールシートをめくって物色。はやっ!店主が止めてもなんのその。「ゆず茶とみかんがありますよ」となんて太っ腹なサービスするんだと私は感心するも修羅さんたち、聞いちゃあいない。食いしん坊な私は早速みかんを頂く。
店頭にでてる全ての本が100円ということで、ざくざくと私も収穫していく。絵葉書のセットもあって、それを見つけて一人ニンマリ。絵本のワゴンあり、コミックの棚もあれば黒い本や文庫ばかりのシマもあり、そこに修羅さん、群がる群がる。岡崎さんも私が着いたすぐ後に到着。
がっつり買ってお次は盛林堂へ。ここでは均一におおおおというものを1冊拾って、音羽館へ。するとまた岡崎さんとばったり。西荻ってあちこち古本屋さんがあるからね、ほんとかえれん(笑)他にもはしごしたかったが、戻らねばいかんのでここで終りにしてJRへ。
今日、やっと今年初売上!はい、ぱちぱち拍手!(おいおい)
新年1冊目の読書は「檀」(新潮文庫沢木耕太郎)これを読むと当然、次は「火宅の人」を読まねばということで昨日、それもちゃんと買ってきたのだ。檀一雄の妻が語り手となって、檀一雄との生活を語るという手法だけど、これ、作者は沢木なんだよね。でも沢木の存在は最初、みじんも感じないのだ。作者が檀の妻ですといってもおかしくないくらいに。
どうしてこんなに奥さんの心情が分かるのかといいたいくらいに。もはやどこがフィクションなのかわからない。これは全部、ほんまの話ですよと言われたら、そうかと信じてしまうくらいに。「火宅の人」を読んでない私でもこれだけ一気に読めて面白く読ませるこの本はすごい。

書くということは世界の中心に自分を置くということなのだ。

あなたが望んでいる孤独というのは、新宿裏の孤独なのですね。

この2文がいい。私も全く何もない田舎での孤独よりちょっと歩けばいろんなものがある便利さの裏にある孤独のほうが性にあっている。
一日中、家にいるとか、ひきこもりができない人間だ。