草子ブックガイド1巻

「草子ブックガイド」1巻。あちこちに付箋を貼っている大事な本である。中学生の草子。父との二人暮らしだが、画家の親父は酒ばかり飲んでいる。図書館しか居場所のなかった草子がとある古本屋に出入りする。
草子は本を読んでいるときしか自分の存在を感じていないかもしれない。
そんな草子が無断で持ち出した本に必ず感想文を添えて、その古本屋に返していた。
飲んだくれの親父は自分の絵は死んでから評価されるんだよと娘に反論するも「今を生きていない人の絵なんて残らないよ」と草子がグサリ。
草子が入り浸る唯一の場所の古本屋。ここの古本屋の店主もいいことを言う。草子の学校の司書教諭が弱音を吐くと、びしっと一言
「状況を変えるのは簡単なことだよ 出来る事から一つ一つやって積み重ねていけばいいだけだ」と。やること全部やってから弱音を吐こう。ほんとにもうできることはないか、まずそこからだ。
この本を読んでいると弱気になりそうな自分を叱咤激励してくれる場面がいくつもでてくる。例えばここも。草子のこのせりふがいい。
「あたしにはあたししかいない・・・あたしはあたしと・・・生きていくしかない」 誰かと比べて自分の生き方を捨てるなんて悲しすぎると司書教諭に言う草子は実は強い人間なんじゃないかと思う。芯の強い人間だ。
この本を読んでから、ここに出てくる本を読むもよし。逆もよしだが、草子ブックガイドはたまに読みかえしたくなる本が好きになる本でもある。

さて、3月1日はこの本を描いてる玉川先生がスナックますく堂にご来店して下さります。いやぁ、わくわく。3巻購入者にはその場でサインしてくださります。超数量限定ですが(笑)
2巻も弱冠、ますく堂限定イラスト入りサインつきのがありますので、こちらもお急ぎください。