荒野の古本屋

作者は森岡書店の森岡督行、表紙はあのミロコマチコさんで版元は晶文社。タイトルでちょっとひっかかっちゃうんだよね。荒野??
でも本文自体はさっと読める。最初の数分は読んでいて、これははずれかと思ってしまったが、進むにつれ、そうそう、こういうのを知りたかったんだよと思う箇所がいくつかでてきてほっとする(おい)
どこを気に入るかはまさに人それぞれである。
神保町の一誠堂で修行して、独立。修行時代の章がやはり、個人的に一番読みがいがあったな。一誠堂の専務の一言がいい。
「書くことは、本を覚える」
仕入れた本に破損がないかなど調べる「落丁調べ」などを入社してこなしていく森岡さん。そうそう、このへんのことをもっと知りたいんだよとこのあたりで読む私もエンジンがかかる。
表紙や作者、版元をみて、そしてちらっと中をみて、何を期待するか、それはもう千差万別だろう。
はずれやーと思う人もいれば、うんうん、買って正解やと納得する人もいるだろう。だからこそ、手にとって買う本というのは楽しいのだ。
当たるも八卦云々である(笑)はずれーと思った本でも、どこか1箇所くらいは、ほぉーとか、ふむふむとか参考になることも多い。
むしろ全部が全部気に入るものなんて滅多にない。どこかひとつ、おおおというようなところがあればいいのだ。
本を買うのも外食するのもそういうのは同じだ。一発勝負なのだ(笑)