火のみち

乃南アサ「火のみち」(上下。講談社文庫)が面白くてもう2日で一気読み。今年最後の読書は乃南アサとなりやんした。いやぁ、大晦日に面白いものにぶちあたったわ。この本の横には吉村昭「仮釈放」とあとは青磁の本とか並べたいね。
南部次郎は妹を守るためにある男を殺害し刑務所へ。そこで陶芸を作業でやりだしてから彼の道が決まっていく。この妹は自分の兄を兄ですと紹介もできないまま芸能界へ。次郎と妹君子のキャラがすごくたっていてもうこの二人だけで面白い。陶芸好きの人が読んでもこれは面白いんではないかと思う。作者は相当、陶芸のことを下調べしたのだと思われ、こういう小説も書くんだねと今回、新たな面を見たような気がする。