古本屋になるには 講座 

タイミングがいいというか、遅いというべきか(笑)古本屋やるぞと開店準備を始めてから、なんとうってつけの講座が相次ぐこと。
昨日、東京古書会館で行われた、古本屋講座は結論を一言で言うと、組合に入りんさいということです。ゆくゆくは組合に入りたいなあ、と思わせる講座なんだけど、高いんだよねぇ。最初に○十万円!しかも更に、毎月、数千円の支払いとかがあるらしく、そのへんを詳しくやらずにドリンクサービス(水かお茶)をするあたりは、なかなか手強い(笑)だが、それでも仕入れを考えるとメリットがありそうだなとは思う。ただ、だからといって、古本屋の全部が古書組合に加盟しているわけでもない。月島に行ったとき、ブックオフでの仕入れだけで営業している古本屋さんがいたことを思い出した。ブックオフ芸人のトークにも途中から参加されていた店主さんだ。
第1部で一番為になったのがよみた屋店主の澄田氏のお話。持ち時間が30分弱でもすごい勉強になったから、西荻トークはこれまた聴きにいかねばならぬ。ここで話せなかったこと、金銭的なことを西荻では語るらしい。澄田氏の作成資料がすごい。この人だけでいいじゃんと思うくらいだ。
古本屋は継続が難しいと。どういう店をやりたいのか、と経営の長期計画がしっかり言えることが大事と語る。80年代から大量出版へと時代はうつる。その波が90年代に古書店へ。ブックオフ1号店が1990年オープン。新古書店がうじゃうじゃと開店し、ベストセラーものが大量に並ぶチェーン店は読者を選ばない。そして2000年代になるとインターネットの普及だ。英語ができるようにならんとあかんで。PCが使えるようにならんと仕事できんでー。この二つはよく大人に言われたが、なまけもの、どっちもできません。
ネットが普及し、ネット古書店なるものが幅をきかせてくる。そしてこの2010年代は生き残るなら発見型総合古書店としてやるのがよいのではと澄田氏。いまや大量出版時代は終わり、多品種、少部数時代だ。新刊書店の新刊台なんてあっというまにすぐ次の新刊にとって代わられるのだ。古書検索は日本の古本屋、アマゾンなどで完成している。セレクト型は誰もができるタイプではない。電子図書時代の今、本屋に求められることは、1−コレクションアイテムとしての本を集める場所、2−レファレンス機能、そして本を介してのコミュニケーションとしての場の3つだと語る。ううむ、もっと聞きたいぞ、こことおもいながらあっというまの30分だったんだよね。
第二部は数人の古書店主の座談会。ポラン書房で働いていたという古書「玉椿」の石井さんが女性店主として唯一の参加。下北沢の「赤いドリル」とかあとは男ばっか。会場も9割、男性なんだよなあ。組合に入って、情報交換すること、役員などをやって交流をふかめることが大事と司会の人が再三、言ってた。いろんな古本屋さんの話がきけてこれはこれで面白かったが、それぞれのお店の棚の様子なども画像があるとより分りやすかった。会場のお客もまぜて打ち上げをやってくれたらいいのにと思いながら、神保町へ。その点、西荻ブックマークは打ち上げがあっていろんな人としゃべれるから、楽しい。23日の澄田氏のトークは必見。